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クーロンフォトコンテストへのご応募、ありがとうございました!
総合的な審査の結果、次の3点+2点を入賞とさせていただきます。
お寄せいただいた作品、どれも「陰界愛」に溢れており、甲乙つけがたい作品ばかりでした。
そのため、今回、選考フィルターとして光明路の不動産屋の看板という設定を用意しました。
ダンジョン内で映える「看板作品」として選定することになりました。
一方、予定していたデジタルサイン化は見送りました。作品のクオリティを保てるとの判断によるものです。
ご了承のほど、よろしくお願いします。
【金賞】

喜タ海@kitami_tai
これはディープだ。おそらく日本一古いと評判の浅草地下街と思われるが、被写体の向こう側を透視するかのような撮影者の視点がよく現れている。普段は人通りも多い、場末ながらも賑わっている下町の一角が、ふとした瞬間に見せるもうひとつの顔──歩いて行くと、気づかないうちに陰界へ入ってしまいそうだ。
【銀賞】

青柳庸介
有機物が時間とともに腐敗していく過程をつぶさに観測するかのような作品だ。存在と不在、その狭間に見え隠れするもう一つの世界──陰界というのは、そういったところにポッカリと口を開けているのだろう。時の流れを瞬時に止めてカオスを切り取ったような場面だと気付かされる。
【銅賞】

吉川正和
この作品の何よりの魅力は、路地の先、角を曲がろうとしている人物の存在だ。この人物にスーッと引かれるようにして視線に導線が生まれる。これを荒い粒子のモノクロームにすると著名写真賞への応募作品のような風格が生まれるだろう。人間の営みを逃さず捉えた一葉は、まさに写真本来の力を思い知らさせてくれる作品である。
【九龍賞】
